請負金額の計算方法
前回お話した請負の続きをお話します。
工事が終わり集金日にお金を受け取りに行きます。
最初はホントにわかりませんでした。
お金を貰うまでは請負金額はわかりません。
えっ!?
なに言ってるの?ってなりますよね?
そうなんです。
集金に行って終わった工事の金額を提示されて
そのとき初めて請負金額を知るのでした(笑)
ようは現場で仕事を始めるときではなく
現場が終わって集金に行くまで請負金額を知りませんでした。
バカじゃないのか?そう思いますよね?
ホントにそうです!
それこそ外壁の仕事であれば平米数を聞いて
その平米数に何となく聞いていた単価を掛けて計算すれば金額は計算できました。
問題はその他の工事です。
下地を作って塗ったり
内装のこまごました工事など手間を掛けてする工事
どうやって計算すればいいのかわからない工事など
金額がわからない工事がたくさんありました。
それでも思ってたんです。
金額のことをごちゃごちゃ言ってはいけない。
お金のことばかり言ってはいけない。
自分の中で変なルールがありました。
なので聞くこともありませんでした。
そして以前勤めていたこともあったのでよく知っていたし
お世話にもなっていたので信用してました。
いろんな想いがあって聞くことが出来ませんでした。
でも金額の想像がつかないと不安になるんです。
綺麗にしようと一生懸命仕事をして
さらに手間を掛けたり、仕方がなく手間が掛かったり
現場なのでいろいろあるんですね。
そんなとき大丈夫か?
金額は合うのか?
そう思うときも良くありました。
でも大丈夫だろう!
何とかなるだろうと思って放置してました。
それでも集金に行って金額提示を受けて
数字を見て満足してます。
その数字というのがよく分からない数字です。
何となく大きな数字を見て、良かったと思うんです。
ただそれだけです(笑)
何じゃそれ?って思いますよね。
でもホントにそうだったんです。
その金額判断で気にしていたことがありました。
それが人工、人件費で
それと雑材の金額だけでした。
人件費は現場に掛かった手間賃で
雑材とは養生費くらい
あとはそんなにありません。
ガソリン代や車の経費なども気にせず
とにかく上の2つをクリヤーすることでした。
するとどうなるのか?
思っていた金額が100万円だった場合
集金に行って提示された金額が100万円ならOK
100万円以下ならダメ!
そんな感じで集金に挑んでました。
なんだか博打のような手探りで(笑)
酷くありません?
100万円をすこしでも超えていたり多ければ
もうニンマリです。
そんなときも冷静を装いながら
涼しい顔をしていましたが内心ウキウキです。
しかし、100万円を下回っていた場合はというと
内心えっ?ウソだろ?どうしよ?
それでもお金を数えて領収書を切って受け取ります。
少し雑談して帰るのです。
ここでも何も言えませんでした。
理由を聞くこともありません。
黙ってお金を受け取って帰ります。
仕方ない!次は頑張ろう!
そうやって受け入れるのでした。
そのとき私がどう思っていたのか?
今考えるとたぶん自分を責めていたんだと思います。
自分が至らなかったから!
もっと早く出来ていたらそう思っていたんです。
私は思っていました。
とにかく下請けは早く仕上げてナンボ
早くきれいにして当たり前
そう思っていました。
そして、お金から応援などに支払うのでした。
それでも全然気にしていませんでした。
しようがないと収めてしまっていたんです。
もっと金額上げてくださいよ!とか
話をすることもありません、出来ませんでした。
相手に言われるままに仕事をしていたんです。
それから暫くしてからは思いましたよ!
なんとかしてくれればいいのにとか?
でも何も言わずにそのまま帰っていくので
相手の方はなにもわからなかったと思います。
私が何を望んでいるのかもわからなかった。
それよりも納得してくれているんだと思っていたと思います。
どちらが悪いとかありません。
それより自分が工事前に金額を聞かなかっただけです。
金額さえ聞いていれば教えてくれたと思うし
その金額を基準に工事を進めることが出来たんです。
それをせず、ただ自分のルールを大事にしていただけ
そんなことを学んでいきました。
でも、本当はそれだけではありません。
こんなやり方では事業なんて呼べませんよね?!
私は独立起業といってこんなことを続けていたんです。
間違っていた基準
合ってる間違ってるの話ではないものの
請負ってこれで合ってるの?
私がこの方法、方法というよりも
仕事を請負ってどこを目標にしていたのかが重要だと思うんです。
どれだけ稼ぐのか?
どこまで仕上げるのか?
いろいろ到着地点があると思います。
予算は限らています。
その中でどうするのか?
思っているところに到着するには
最初からプランが必要です。
請負金額から逆算して必要な金額をだして
掛かってもいい人工をはじき出します。
それ以上掛かると自分が描いているものとは違っていきます。
そこに向けて進んでいくだけです。
それを私はなーなーで毎日仕事をしにいってました。
ただ我武者羅に仕事をするだけでした。
それでも何となく良い到着地点へ辿りつきましたが
それが続くわけでもありませんでした。
ひとつ歯車が狂うとガタガタと崩れていきました。
手間賃を追いかけて
日々行く現場でドロドロになって
仕事をしていくのですが
実質仕事をして動いているのは自分と職人
職人といってもなにもできない友人と
応援で来てもらっている友人だけ
他にも手が足りなくて困ったときに別の応援を呼ぶくらい。
とにかく自分と職人の力で現場を終わらせていく
請負金額の中から職人の手間賃を支払ってその残りが自分の儲けになるのですが
自分が働いた日当を数えると
その金額にも満たないこともあった。
良いときには自分の日当分を超えるときもあったり
そうして請負金額から差引して考えて計算していた。
ということは?
どういうことか?
そのころはこれでいい!
そう思っていたものです!
大雑把に言うと
私が請負ってきた仕事の請負金額から
手伝って貰った人の手間賃と私の働いた手間賃を引くと
ほとんど何も残らなかったんです。
朝早く行って必死に考えて采配して
体を限界まで使って頑張って
朝から晩まで、寝る以外ずっと仕事のことを考えて
結果、自分の手元には
応援仕事でもらうくらいの
手間賃しか残っていなかった。
ということは
請負でなくても応援に行って仕事をしているのと
何ら変わらないことが判明しました(笑)
もちろんこんなときばかりではなく儲かったこともありました。
最初はもう、目の色を変えて必死に働いていたので
こういうこともあったのですが
気を抜いて仕事をしていたり
少しでも段取りが悪くて仕事が2度手間になったりすると大変でした。
独立した目的は?
そこからいろいろ考えるようになりました。
少々嫌な奴にもなったかもしれません。
それまでの学びも生かしていくことになりました。
ですが!根本的な考え方が違ったように思います。
自分がやりたかったのは事業で
職人を極めたいと思っていたのではありません。
毎日現場に出て作業をするのがイヤで
たまにはゆっくりしたいとか思っていたから
そして自分で考えて自由に仕事がしたかった。
もっと言うと儲けて楽して生きていきたかった。
から独立して自分でやろうと思ったのです。
こんなことを書くと
なにを言ってるんだ!
仕事はまじめにしなければいけない!
儲けて楽をするだって!?
ふざけるんじゃないよ!
そう思われる方もいるでしょう?
でもマジで思っていたんです。
金を稼ぎたい!
十分余裕がある仕事がしたいと思てました。
でも現実は違いました。
朝から晩まで仕事漬け!
仕事がイヤだったわけではありません。
必死に頑張るのがイヤだったわけでもありません。
ドロドロになるのがイヤだったわけでもありません。
自分の力で采配して
自分の力で仕事をする
自分力でコントロールする。
???
自分が思った通りに
ワガママに生きたかった。
嫌なことをやりたくなかった!
ここまで仕事をしてきて
一生懸命仕事をしてきて
何かが違うと感じ始めたのでした。
独立ってそう言うものでは無いんですか?
ワガママ言っちゃいけないのでしょうか?
ワガママしたいから独立するのではありませんか?
でも当時はこんなこと言ってはいけないとか
こんなことを言えば嫌われるんではないか!
そう思って自分の中に封じ込めていました。
そして一生懸命まじめに仕事をしよう。
言われた仕事を完璧に納めなくてはならない。
どこかに自分で制限を掛けていたんです。
でも手間賃だけじゃ稼げない!
当たり前だと思われるでしょう?
そうして段々気づいていくんです。
じゃどうすればいいの?
私がこれまでやって来た請負工事
そこでもらう請負金額ですが
その請負金額の分配方法は
自分で考えたことと、周りの人が言っていることをミックスして考えたまででした。
どういうことかというと
現場の請負金額は手間賃として分けるもの
それを支払ってプラスマイナスゼロであればいい。
そう思っていたんです。
お金の使い方、采配の仕方を知らなかったんです。
まわりの人が言っていることをアレンジして
お金の分配方法を決めていました。
そりゃそうです。
請負もなにもやった事がないのですから
それまでの金銭感覚を取り入れていくと思うんです。
それ自体が間違っていたんです。
間違ってないと言われるかもしれませんが
私は間違っていると思いました。
では、どう間違っているのか?
その請負金額からどうお金を分配すればいいのか?
次回にお話したいと思います。
今日も読んでくれてありがとう!
次回も書いていきます。