今回は塗装屋の協力業者について書いていきます。
協力業者と聞いて、そんな規模ではない。塗装職人から独立したので協力業者ではなく職人を使って仕事をしたい。いろんな想いがあることでしょう!でもちょっと待ってください。
今回の記事は協力業者さんに手伝って貰うだけでなく、協力業者として仕事をしている人にも理解できる記事を書いてみました。
協力業者さんがどのように考えるのか?これから協力業者さんとどのように付き合っていくのか?協力業者さんと信頼関係を築くことは、自分の従業員を雇うことにもつながる。
協力業者さんや従業員、職人としんらいかんけいを構築するには、どのようにするのか?
この記事が助けてくれるでしょう!
塗装屋の協力業者とは?
・協力業者の基礎知識とよく勘違いしそうなことを解説
塗装業者 協力業者募集!
私は新聞の求人広告欄でこのような募集広告を見つけたのです。
今から27,8年前の話です。仕事がなかった」私は電話をかけて面接に行くのです。
行った先は某訪問販売会社で、そこの塗装工事を請負う仕事でした。
訪問販売業者が契約してきた一般住宅の外壁塗装工事を行うのです。
私は協力業者という求人募集を見たときから理解します。ここの会社が取ってきた仕事を行うことを。
塗装屋での協力業者と下請け業者、呼び方は違うですが、ほとんどかわらないものです。協力業者とは協力する。仕事を手伝う、普段から協力的に接する業者で、協力関係にあるもの。
一方で下請け業者は、普段行わないような仕事が突然入ってくることなった。手に負えないくらいの仕事量で自社だけでは賄いきれなくなった。スポット的な仕事を行ってくれる業者を差すもの。
ほかにも、下請け業者の違った意味はあるのでしょう。
言い方や意味はそれぞれかもしれません、私はこのようなものだと認識しています。
どちらにしても、形式上は私が行ってきた、塗装屋さんから仕事を請負う形と同じものです。
相手から仕事の依頼が来ると請負って、工事を完了させるのです。
塗装屋さんも、訪問販売業者も自社で職人を抱えることなく、仕事があるときだけ、自社の職人以外の者へ工事の発注をする。これが協力業者へ仕事を発注するということです。
私側からすると、どこに勤めることもなく、仕事があればどこの仕事でも行うことができる。フリーで仕事を請負って働く仕組みでした。
塗装屋の協力業者と下請け業者の違い
・協力業者と下請け業者の違いを解説
先ほどもお話した協力業者ですが、契約して即仕事をいただくことができ、ホッと胸をなでおろす。
新聞の求人欄を見ているということはどういう
ことか?当然目的があってみていたのです。
仕事がなかった私は、喉から手が出る仕事が欲しくて新聞を眺めていたのです。そして見つけた求人先へ電話します。
今考えるとなんともお恥ずかしい(笑)
それくらい自分で何も出来なかったのです。仕事をもらった先に言われるがままに工事を行うだけでした。これが私の独立起業です。
私が塗装屋で協力業者という立ち位置だったのは、訪問販売業者がセールスに歩いて、いつ契約がまとまるかわからないからでしょうか?
訪問販売業者の契約がまとまると工事が発注されるので、待機しているようなイメージです。待機しているといっても自宅でボーっと待っているわけではありません。(自宅で本当に待機しているときもありました)(笑)
私は常にどこかの仕事をしているのですが、訪問販売業者に仕事が入ってくると優先的に工事を行うのです。出来るだけやってね!こう言う契約イメージです。
そのときは本当に仕事が少なくて、どうしようもない時期でした。
当時はそれほど厳しくない契約だったので、それなりに仕事を熟していれば良かったのです。今はどうか知りませんが。
強力業者とは、契約関係にあるということです。常に仕事を行う関係です。
下請け業者も同じようなものなのですが、ちょっと違うかな?そう思うところは協力業者のように常に仕事をもらう関係性ではないかもしれません。続けて仕事をいただく場合もあるのですが、相手先が仕事を賄えない状態であれば工事をいただく感じです。
私が思うには、常に仕事をもらっているところが協力業者の関係で、たまに仕事をいただく関係が下請け業者のようなイメージです。
または、塗装屋の協力業者は元請け主導で仕事の一部を行うもので、下請け業者は工事の全てを行う業者、下請け業者が工事を請けてすべての業務を行うこと。
もっとわかりやすく言えば、自社で出来ない工事、例えば板金工事などをお願いする場合、自社で工事をしているところに板金業者に仕事をしてもらうというものです。こういう関係を協力業者という。
一方で、塗装工事を全て別の業者に仕事をしてもらう。工事だけ引き受けてきて、仕事をするのは別の業者(下請け業社)です。
塗装屋が協力業者を得られるメリット注意すべきデメリット
協力業者を使うメリットデメリットを解説
塗装屋が協力業者を使うには大きく分けて二つに意味があるのです。
まずひとつ目は、自分のところではできない仕事だからです。自分には無い技術をもった業者にお願するものです。
二つ目が、自分のところではできない量の仕事だからです。
自分のところで出来る仕事の量はだいたい決まっていて、倍できるわけではないからです。
1、メリットについて
ひとつ目の利点、自分ではできない工事を行うことができる。
これは建築業者であればよくあることです。というか当たり前なのですが、家を建てる際にはたくさんの業者が集まって建てるのです。
私は塗装の仕事なので、直接家を建てることは出来ませんが、誰かに助けてもらえば家を建てることも出来るのです。
この際にお願いするのが専門業社です。下請け関係です。
誰かから新築、増築、改装などの工事の話をいただくと、塗装屋なので出来ません、と言えばそれまでですが、紹介することだってできます。それこそ下請け業者を使って工事をすることだってできるのです。
自分の専門外の仕事が出来るということです。
例え1人で仕事をしていたとしても、実は一人ではないのです。自分では賄いきれないような仕事が入ってきてもできるのです。
普段は自分1人の仕事量を熟していたとしても、突然大きな仕事が入ってきても、下請け業者にお願すればいいのです。
仕事さえ請負って来れば、どんな仕事でもできるということです。
これは先ほど紹介した、訪問販売業者も同じだと思います。自社で塗装の職人を抱えていなくても、仕事の契約が決まれば、私たちのような塗装屋の協力業者へ仕事を発注すればいいからです。
2、デメリットについて
デメリットは、自分で仕事をするわけでは無いので、相手任せで仕事の精度がバラバラになる。良ければいいのですが、精度が極端に落ちることがある。
よく問題になっているあれです。特に自社で仕事を行わない訪問販売業者では、別組織である塗装屋の協力業者に任せるのでクレームが発生することが多くあるのです。その原因はやっぱり無茶な金額での発注にあるのでしょう。
最悪クレームが発生し、クレーム処理に時間あを取られ、信用も失ってしまうかもしれません。
余程の信頼がおける下請け業者でないと安心して工事を任せることができない。
職人であれば自分で仕事をすると、自分の手間賃を稼ぐことができる。でも下請け業者へ仕事を発注すると、自分ではできないので、利益が少なくなる。
下請け業者へすべて仕事を任せると、自分で仕事をするよりも金額が高くなる、利益が少なくなってしまう。
塗装屋が協力業者を使って苦戦する原因
・協力業者を使うと上手くいかない原因を解説
塗装屋で独立すると、だいたい協力業者を使った経験があると思うのです。でもいつも最高の仕事が出来るというものではありませんでした。
それこそ、仕事を任せるといろんな人がいるので、仕事の精度は個人で違ってくるのです。たかだか外壁の塗装をするだけでも大きな違いが出ることがあります。
なぜ、こんなことになるのか?理解に苦しんだものです。
結局その原因はというと、お金が大半を占めるのかもしれません。早く仕事を収めて収入を増やしたい。
私が協力業者をしていた時もこう思ったからです。でも違うことがありました。いくら収入を増やしたいといっても、仕事の精度を落としては何もならないからです。
仕事の精度は保ちつつ、早く仕事を収めて収入をアップさせる。これができないとどうしようも無いからです。
でも協力業者をしている人の大半がこれができなかった。やろうとしなかった。だからクレームになることも多かったのです。
いくら請負金額を増やしても、いい仕事を回しても、それは改善することはありません。結局そういう業者さんとは長続きしないものです。
塗装屋が協力業者と仲良く成功するために
・協力業者さんとは?継続して仕事をする関係を意味する
私が思っている塗装屋の協力業者としての利益と、相手が考える利益に差があるから起こることだと思うのです。
月に100万円稼ぎたいと思っている人と、70万円稼ごうと思っている人、理想が違えば働き方も変わります。ほかにも出来るだけ働かずにお金を稼ぎたい、こういう人もいたのです。
仕事をしていても、出来るだけゆっくり仕事に行って早く帰りたい、出来るだけ仕事をしたくない。こう考える人もいたのです。だから働く時間が少なくなって、出来るだけ仕事を省略するのです。それでは納得いく仕事はできないので、やっぱりクレームに繋がるのでした。
これでは上手くいくわけはありません。相手は仕事をしたくないのですから、とにかくいろんな人がいたわけです。
もっと肝心なことを言えば、結局何のために仕事をしているのかということです。自分の利益だけを考えて仕事をしていれば、このようなことになってしまうのでしょう!
私はこの考えも理解できるのです。塗装の職人から独立して相手の利益、そりゃ綺麗にしてあげよう、喜んでもらおうと思ったのは当然ですが、それ以上の相手の利益より、自分の利器、収入をあげることを重視していたのです。
これも当然かもしれません。自分が食えないのに相手のことを考えることはできないからです。とにかく自分の利益を安定してから、相手のことも理解できるようになっていきました。
仕事からの利益、仕事への想い、両方がガッチリと重なることで、しっかりとチームとなって仕事が出来るのです。塗装屋で協力業者さんと仕事を行うには、こういうしっかりとした関係を築く必要があるのです。
塗装屋と協力業者との間で起こりやすいトラブルとその回避法
・協力業者と起こりやすいトラブルと回避法を解説
私は塗装屋として協力業者側と発注側の両方を経験して思うこと、協力業者側のときは、自分で仕事を確保できなかったから協力業者をしていたまでです。
自分で仕事を確保することができれば、協力業者をする必要はありません。だから現在は協力業者側から発注者側へと変わったのです。
どうでしょう?これを見ている協力業者側の方も同じではないしょうか?仕事がないから協力業者側なのでしょ?
それ以外に考えられるとしたら、いろんなことをするのが嫌、苦手だから協力業者側の方が楽ちんだからでしょう!これは私も理解できます。
塗装の職人から独立した私が、こう思っていたからです。仕事以外のことはやりたくない。でもこれがうまくいかない原因の1つだったのです。
何もしないで仕事をするには協力業者側にいるしかないのです。
だとしたら、こういう協力業者を集めればいいのです。何もしなくても仕事を得ることができる。これを望んでいる人を見つけるということです。
でなければ、私のような仕事がない人間でも、いつかは自分で仕事を得ることを目指していくからです。そうすると、せっかくいい関係を築けていたとしても、継続して行くことが難しくなるからです。
塗装屋の協力業者との信頼関係づくりのコツ
・協力業者を見つけられた後の行動について解説
塗装屋が協力業者さんを探すということは、自分のところだけでは仕事が手に負えないからでしょう!これはとても理想的、事業を伸ばしていくタイミングに来ているのだということです。
自分の力だけで仕事をしていると、こういうことは起こらないものです。事業を伸ばしていこうと思っているからこそ起こることだと思うのです。
だからこそ協力業者の力を借りて事業を伸ばしていくのです。初めはこれでいいと思うのですが、仕事が継続できるようになると、自分のところで人を確保することも重要です。
とにかく協力業者といい関係を作って継続することです。そのためには協力業者さんに仕事を発注することです。それもできるだけ多く。協力業者さんが他のところの仕事が出来ないくらいの仕事量が確保できれば最高です。
でも急にそこまで行くのは難しい!
そんなとき、あなたならどんな策を考えるでしょう?
協力業者さんとよく話してみることです。どう考えているのか?あなたと想いが違えばそれまでです。この先どのように仕事を行っていくのか?将来のことなどいろんな話ができるといいでしょう!
これは協力業者さんの場合だけではなく、従業員を雇う場合も同じです。従業員として仕事をして、将来どのようにしていきたいのか?
従業員として仕事を始めても将来独立したいのかもしれません。ほかに夢があるのかもしれません。何も無いかもしれません。とにかく相手のことを理解することです。
話をしていると、いろんなことがわかります。
こうして関係を構築していくことです。お互いに距離を詰めていくために、歩み寄れるようにしていくといいでしょう!何も理解していないとどうしていいのかわからないので、ついつい自分の考えだけを押し付けてしまうものです。
相手を理解して歩み寄れる部分については歩み寄る。相手にも理解してもらって歩み寄ってもらえる部分は理解を得て、距離を近づけていくことです。
まとめ
・今回は塗装屋の協力業者さんについて書いてみた
塗装屋での協力業者さんと聞いて、自分のところはまだ必要ない、自分のところだけで十分。そういわれる人もいるでしょう!でもいつかは協力業者さんの力を借りて事業を伸ばしていかれると思います。
その時のためにも、そして従業員を雇う際のヒントになればと思います。
ぜひヒントにして試してみてください。
私も塗装の職人から独立して、「協力業者さん」に仕事を任せることはありませんでした。それよりも自分が協力業者としてしごとをいただく方でした。でも「協力業者さん」のことを理解してからは、ヒントを得て従業員の雇用面でも気づきを得たのです。
塗装の職人から独立して、十数年経ってから自分のお店を軌道に乗せて、今ではこんなことを言いながら、自由に過ごさせてもらっています。
あなたには私がしたような遠回りをして欲しくないのです。
だからこの文章を書いています。
この文章があなたの独立後の事業経営に少しでもお役に立てれば嬉しいです。